12.9の画面が大きいことは、それだけで大きな美点である。
以下は、iPad Pro 12.9インチにしてよかったと思う理由など。
画面がとても大きくて、美しい。
ぱっと見て、12.9モデルのディスプレイは、大きくて美しい。
とは言え、10.5インチも、結構大きいので、迷うところだ。
第一印象を大事にしつつ、使う目的をよく考えるべきだと思う。
詳しい比較は、Apple公式Webサイトで、どうぞ。
他人にディスプレイを示して説明がしやすい
他人と話をしているとき、例えば、打ち合わせの最中に、iPad Pro12.9でWeb検索をして、画面を一緒に共有できる。ピンチイン、ピンチアウトもスムーズなので、複数人数で画面を覗き込んで話をするのに、とても使い勝手がよい。
また、その場でスクリーンショットで撮影した写真に、Apple Pencilで書き込みながら、説明をしたり、話し合ったりすることもできる。Google Mapで地図を検索し、目的地をApple Pencilで赤丸で囲んで説明することができ、さらに、そのままメールで送ることだってできる。
A4サイズのPDFなどを苦なく読める
12.9インチモデルの画面は、ほぼA4サイズの大きさがある。厳密には、iPad本体の物理的形状は、ほんの少しA4よりも大きく、液晶画面自体はA4より少しだけ小さいのだが、ほぼほぼA4用紙くらいだ。10.5インチは、B5サイズに近い。
12.9インチであれば、A4サイズのPDFを、ほぼそのままの大きさで読むことが可能。読みにくいところは、ピンチインで文字を大きくもできるので、紙以上に読みやすいとも言える。アップルペンシルを使いながら、書き込みも難なくできる。
iPad Pro12.9を使い始めてから、PDFで入手できる資料は、紙に印刷をせずに、iPad上で読んで利用することが多くなっている。iPadを持ち歩くことにより、常に沢山のPDF資料を手元に置いていることになる。
元の文書がB4やA3であっても、高密度で精細なRetinaディスプレイなので、比較的読みやすいと思う。ピンチインで部分的に大きくすることもできるので、十分に読める。
紙文書をPDFで読むときの快適さは、10.5インチモデルよりも勝るであろう。これは12.9インチモデルの大きなメリットだと思う。
自炊した本
紙の本を、裁断した上でスキャンし、PDFデータとして取り込むことを、「自炊」という。これまで、たくさんの本を自炊してきたが、実のところ、自炊しても、読み返すことはほとんどなかった。PC画面で、本を読む気にはならなかったし、古いiPad画面では、画面が窮屈だった。PDFへの書き込みも難しかった。
しかし、先に述べたとおり、iPad Pro12.9では、PDFをA4サイズで快適に読めるので、読みやすくなった。Apple Pencilで、書き込みも自由自在にできる。
これまで、本を自炊しながらも、どうやって再利用するのかが課題だったが、iPad Pro12.9の導入により完全に解決した。
これまで以上に自炊をするようになり、紙の本が減りつつある。
Kindleの電子書籍
Kindle Paperwhite を普段使用しているが、これまでは、Kindle本を、iPadでは読む気になれなかった。
特に、Kindle本で、固定レイアウトで売られているものは、Kindle Paperwhiteでは、文字が細かすぎる上に、不鮮明なので、とても読めたものではなかった。
しかし、iPad Pro 12.9であれば、固定レイアウトでも、読むことが実用的に可能となった。
ただし、Kindle本の固定レイアウトの致命的な欠点は、Apple Pencilで書き込みができないことである。Kindleの注釈機能でもラインを引くこともできない。したがって、iPad Pro 12.9導入後も、固定レイアウトを購入することは、あまり多くはない。
もっとも、固定レイアウトのKindle本であっても、スクリーンショットで写真撮影はできる。撮影した写真に、Apple Pencilで線を引いたりすることは可能である。本の全部のページをスクリーンショットすることはしないが、重要なページはスクリーンショットで印刷をして、書き込むことが可能である。複数の写真ファイルを、一つのPDFファイルに変換して
束ねることもできる(ただし、そのままではファイルサイズが重い。)。
PDF形式で販売されている本もある。
オライリージャパンや技術評論社は、電子書籍を、PDFでも販売している。
PDFだと、Kindle本とは異なり、アップルペンシルで自由に書き込みができるので、とても使い勝手が良い。
自炊してスキャンしたPDFの場合は、OCRで編集可能なテキストに変換するには手間がかかるし、しかも正しく文字が認識されていない部分がたくさん残ってしまうが、最初からPDFで販売されているPDF本は、正しい文字が埋め込まれている(当たり前だけど。)。もちろん、文字検索もできる。
Kindle本は、紙の本よりも、安くなっているものが多いのに対し、PDF本は、紙本と同じ金額であることが多い(安いこともある。)。したがって、大抵は、PDF本の方が、Kindle本よりも高い。しかし、PDFであることのメリットはとても大きいので、PDF本があるものは、高くてもPDF本を買うことにしている。最近では、PDF本のあるオライリーと技術評論社の本を購入する機会が大分増えた。
PDF本に、簡単なプログラムのコードが掲載されている場合には、コピー&ペーストで、、簡単にコードを書いて実行できるので、学習上も便利である。
現時点で、PDF販売をしている本は、コンピュータ本を扱っている出版社ばかりのようであるが、もっと他分野の出版社にも広まってくれればよいと思う。
なお、オーム社も、2018年1月まで、電子書籍をPDFでも販売していたのだが、やめてしまった。とても残念。
iOSのマルチタスク機能
iOSのマルチタスク機能が強化されている。Slide Over、Split View機能は、割と便利で、重宝するときがある。
この機能を、少しでも快適に使用するのであれば、やはり画面は大きい方がよい。
画面が大きい方が見やすいということだけではなく、画面にタッチして使うので、タッチ画面が大きい方が操作性もよいと思う。
スマートキーボードについて
フルサイズのキーボードなので、打ちやすい(10.5インチのスマートキーボードも、フルサイズと呼ばれるものであるが、12.5インチのものよりも小さい)。
スマートキーボードは、必要となったときに、素早く簡単にセットできる。
ただし、ちょっと音がうるさい。喫茶店で使用する場合には、店内に音楽が流れているのでキーボードのタッチ音は目立たないが、図書館など閑静なところでは、気を付けないと周りに迷惑だと思う。
電車の中では使いにくいけれど
iPad Proを、電車の中で取り出して使用したことは、これまで一度もない。
落として壊してしまうのが怖いので、あまり雑然としたところでは使いたくない。
電車の中で使えば、近くにいる人から、画面表示の内容が見られてしまう。かとって、プライバシーフィルターを使う気にはなれない。そんなことをしたら、美しい液晶画面が台無しである。
電車の中で、端末で作業をしたいときには、これまで通りiPhone Plus を使用する。メールを打つときも、電車の中であれば、iPhone Plus を使用する。
どうしても、iPad Proを使用したいときには、駅ホームのベンチとか、喫茶店に入って作業を行う(ただし、ノートPCとは異なり、ベンチに座りながら膝の上でキーボードを打つのは、iPadではやりづらいことに注意。)。
それで、十分である。
最近は、電車の中で、iPadを使っている人を、あまり見なくなってきた。スマートフォンが大型化しているので、あえて電車の中でiPadを使う人が少なくなっているのだろうか。
電車の中ではiPad Pro12.9をあまり見かけないけれど、売れていないということではないだろう。
大き過ぎることには、すぐに慣れる。
iPad Pro12.9インチを購入して暫くは、液晶が馬鹿でかく、後悔した。やはり10.5インチにすべきだったか、せっかく高い金額を出して12.9インチを購入したのに、と思った。iPad Pro 12.9を使用した後に、iPhone Plusを手に持つと、iPhoneの液晶がとても小さくなったように感じた。
しかし、次第に、12.9インチの大きさに、メリットを大きく感じるようになっていった。12.9インチモデルを購入してよかったと思うようになるまでに、数週間かかった。
ただし、画面が大きいからと言って、文字が大きいとは限らないので注意しましょう!
画面が大きいからと言って、必ずしも文字が大きいわけではない。この点、注意!
文字が大きくできるか否かは、アプリに依存する。そのアプリが、文字を大きくできる機能を有しているか否かによる。
SafariなどのWebブラウザであれば、ピンチインで文字を大きくすることが可能である。文字の大小を、連続的に調整できる。
テキストエディタ(ワープロ)やKindleなどでは、アプリの設定機能で、文字の大きさを段階的に調整できる機能が付いていることが多い。ただし、この場合、PCに比べると、調整のしにくいと感じるところはある。
そもそも文字の大小の大きさを調整できないアプリもあるので、注意。iPad Proの液晶は、Retinaディスプレイであり、精細なので、文字を大きくできないと、細かい文字のまま読まなければならないということも、あり得る。ただし、PC画面とは違い、顔を液晶に近づけて利用するので、細かい文字でも読むことはできる。