著作権とは、何か?
著作権の定義は、著作権法17条1項にあります。
著作権法17条1項は、次の様々な権利を、「著作権」としています。
- 21条 複製権
- 22条 上演権及び演奏権
- 22条の2 上映権
- 23条 公衆送信権等
- 24条 口述権
- 25条 展示権
- 26条 頒布権
- 26条2 譲渡権
- 26条の3 貸与権
- 27条 翻訳権、翻案権等
- 28条 二次的著作権の利用に関する原著作者の権利
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これら個々の権利の内容は、様々です。
これらひとつひとつは、著作権の教科書では、
「支分権」などと呼ばれたりしています。
これら支分権が、権利の束となって、著作権という基本的な権利を構成しています。
(いわば、それぞれの支分権が「鍵」で、著作権がこれらたくさんの「鍵の束」です。)
もっと端的に、一文で簡潔に「著作権」の定義が示されてくれれば、
すっきりと理解をしやすいのですが、
著作権法は、簡潔な定義付けをしてくれていません。
著作権法の教科書を手に取ってみても、必ずしも著作権の包括的な定義が書かれていません。
簡潔に定義らしいものを掲載している教科書もありますが、
よく読むと、著作権という権利の性質について、
おおまかな傾向や特徴を述べているに過ぎなかったりするので、
定義と言えるのか微妙だったりします。
結局のところ、著作権を包括的に定義づけることは難しく、
著作権とは何かについても、簡単に捉えることはできないようです。
著作権全体について何か言及しようとしても、
全体的な傾向とか特徴とか(例えば、よく言われるように「排他性」とか。)を言い得る程度に過ぎないようです。
実際の場面で、
著作権が問題となった場合には、
そこで問題となる「支分権」が何かを考えて、
その支分権の具体的内容について検討した方がよさそうです。
具体的な支分権の内容を論ぜずに、
漠然と「著作権」という基本的権利を模索していていても、捉え所がありません。
そもそも問題となっている表現物が「著作物」に該当するのかどうかを、先に確かめる必要があります。
なお、参考文献として、中山信弘『著作権法〔第2版〕』239頁〜240頁。